連載 医療ソーシャルワーカーの相談窓口から
家族の支え
田戸 静
1
1葛飾赤十字産院医療社会事業部
pp.834
発行日 1986年9月25日
Published Date 1986/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206968
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医療は,人間(患者)の身体機能の保持を中心命題とし,同時に,患者の心理社会的・経済的側面にも配慮しながら,みずからの命題の効果的な遂行を図る。人間が病むとき(病気ではないが,妊娠現象を含んでもよい),その個人が環境と関わる接点で社会生活上の諸問題が発生し,それが身体面に大きく影響してくるからだ。
それだけに,病むことを,単なる身体的不調と片づけるわけにはいかない。身体の不快・不調感から派生してくる情諸的・社会的・経済的不適応の面にも目を向けないと,身体的不適応そのものが解決されないのである。以下に,そのようなケースを紹介して考察してみよう。
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