医学と看護
疼痛と看護—術後疼痛を中心として
清 滋子
1
,
伊藤 やす子
2
1京大病院麻酔科
2第一外科
pp.82-85
発行日 1968年10月1日
Published Date 1968/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914165
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疼痛患者への接近
痛みが人類の悩みの最大のものであり,臨床的に最も多い訴えの一つであることは否めない事実であり,その痛みの禍根を除く手術的方法は如何に技術の進歩した今日でも,患者にとって最も衝撃が大きく,不安を伴う方法であることには変わりがない。その漠とした不安の大きな要素として,「運命」「死」とともに術後の痛みに対する不安も大きな原因をなしている。
手術操作そのものは麻酔の進歩により,無痛にまたそのほとんどが全身麻酔下に眠っている間に終わり,回復室に入り意識の回復とともに痛みと対決が始まるわけである。
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