特集 今日の准看護婦問題
アメリカの准看護婦制度と教育
吉武 香代子
1
1病院管理研究所
pp.20-24
発行日 1968年7月1日
Published Date 1968/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914040
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准看護婦に関する問題があちこちで論じられている。准看護婦制度の廃止,看護婦の一本化,進学コース増設,はては国家試験受験資格に関する特例など話題が多い。本稿では,直接日本のことにはふれず,この議論に対してもいっさい私見は述べないことにする。参考として外国の例をあげ,考える材料とするにとどめる。
およそ,外国の看護教育制度ほど理解しにくいものはない。外国の准看制度に関する資料はきわめて入手しにくく,しかも難解であり,とても自信をもって解説する域には達しなかった。准看教育を論ずるには,その国の普通教育制度を理解しなければならない。さらに義務教育の年限,就学率,中等普通教育を受けるものの同年齢人口に対する比率などを十分理解せずに,単に中学卒とか高校卒とかいって比較することは意味がうすい。正規の教育を受けた看護婦と,准看護婦および助手との比率によっても,准看護婦の機能は異なってくる。
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