特集 看護の論理もとめて
わたしの看護探求
勉強のやりなおしを迫られて
新見 友季子
1
1東京証券健康保険組合診療所
pp.25-27
発行日 1968年4月1日
Published Date 1968/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913936
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Kさんお元気でいらっしゃいますか。お別れしてから早や20年は夢のように流れてしまいました。私は元気で相変わらず白衣を着ております。卒業して長い年月がたちましたが,看護という仕事のその根底を流れる精神は変わりません。が,ご存じのように目覚しい医学の進歩にともない,看護界も大きく変化しております。私はこの頃,あらためて看護とは何か,看護の本質とは,と自問自答してみました。
看護とは患者に対する援助行為だと思います。不幸にして病に倒れた人を誠心誠意,看護婦としての知識を総動員して,一日も早く社会復帰できるように手助けしてあげることです。そのためには患者一人一人に同じ看護はないはずです。個々に,病気もまたその病人の性格も社会的背景も違います。まして人間不在の看護などあり得ないはずです。
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