増大号特集 絶対! 整形外科外傷学
column
勉強と経験と,そして.
石橋 恭之
1
Yasuyuki ISHIBASHI
1
1弘前大学大学院医学研究科整形外科学講座
1Department of Orthopaedic Surgery, Graduate School of Medicine, Hirosaki University
pp.501
発行日 2024年5月25日
Published Date 2024/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408202964
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私が研修医時代,外傷は若手の担当でした.その状況は今もあまり変わらないと思います.当時は外傷を中心とした教科書はなく,もちろん,外傷専門を標榜する病院など存在しません.われわれは英語で書かれたCampbell's Operative Orthopaedicsや初版(?)のAO Principles of Fracture Managementなどを読んで治療にあたっていました.もちろん,系統的に整形外科外傷学を学んだわけではありませんので,今思えばレベルの低い治療を患者さんに施してきたのだろうと反省しきりです.
指を再接着しても関節拘縮が残り,邪魔なので切断してくださいと患者さんに言われたこともありました.下肢骨折後では,術後のちょっとしたアライメント不良のため,十数年後には変形性膝関節症が生じた症例も経験しました.
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