特別レポート
ナースの対患者の態度と役割—精神身体医学の立場から
島田 信義
1
,
高嶋 正士
2
1育仁心身医学研究所
2共立女子大学心理学研究室
pp.94-97
発行日 1968年2月1日
Published Date 1968/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913888
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1=まえがき
病院の主要目的は,患者に肉体的にも精神的にも健康を回復させることにある。特に病院内ナースの対患者の態度は,医師と同様に重要な役割をにない,時としては医師以上の重大さがある。人と人との関係はどんな場合でも相互作用である。
患者はいわゆる「病める人間」であって,病気によって心理状態も正常さを失ないがちになり,かよわい人間になってしまうものである。ナースと患者間の人間関係のむずかしさ,また,ナースという一つの特殊な職業領域における人間関係のあり方,とくに,その対患者関係の認識が重要なカギをにぎっており,ナースのちょっとした動作や少しの心づかいがいかに大切であるかを知るべきである。
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