ナースひとり世界を行く・10
アフリカの暗い思い出
菅 和子
1
1東京女子医大病院
pp.94-95
発行日 1968年1月1日
Published Date 1968/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913855
- 有料閲覧
- 文献概要
/近代的な都会と奥地のジャングル/
“アフリカ”という言葉から想像するものは,ジャングルであり,広い広い,ばかに大きい大陸であり,今つぎつぎに新しい国づくりの途上にあるところといえるだろうか。もっと簡単に頭に浮かぶことといったら,ターザン,ワニ,ゾウ,黒い人たち,探険隊……これではアフリカ人におこられそうだ。
私の行ったアフリカは,大西洋岸のスペイン領サハラ,リベリアのモンロビア,ガーナのアクラ,フランス領モロッコのカサブランカ近辺だけである。そのどこも,中心地は東京をもっともっとゆったりさせたような都会であり,立体交差の道路がどこまでも続く近代的な新しい街の姿が見られる。そしてその奥地へ行けば,人間が足を入れたことのないジャングルがあり,砂漠があるのだから,驚いてしまう。
Copyright © 1968, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.