患者とともに 
                        
                        
                
                  
                  
                  
                  
                            
                                    
                                    
                                    
                                    
                            
                            
                
                
                
                            
                            
                  
                            
                                
                            
                        
                
                
                
                            
                        
                
                
                            
                            
                            
                  
                            
                                    
                                    コミュニケーション
                                    
                                    
                            
                            
                        
                
                
                            
                            
                                
                                    
                                        
                                            
                                                小林 富美栄
                                            
                                            1
                                        
                                        
                                        
                                        
                                            
                                        
                                    
                                
                                
                                    
                                
                            
                        
                
                
                
                  1東京女子医大付属高等看護学校
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                            
                            
                        
                
                            
                            
                        
                
                pp.66-67
                
                
                
                  
                  
              
              
              
                  発行日 1965年6月1日
                  Published Date 1965/6/1
                
                
                
                DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913623
                
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- 文献概要
話が通じるということ
昨年の夏病院ではたらきはじめた頃,私にとって最も苦痛なことは話が通じない場面にしばしば当面することであった。このことは色々の意味を含めている。専門用語や,その略語についてうとくなっていた私は電話にでて,相手から,相手にとっては日常語である略語で報告されたり,たずねられたりしてもそれを理解し,のみ込むことができなかった。新米の老兵が受話機をもっていることなど向うでは予期せぬことであり,こちらでも私はまだ新米ですからと説明するいとまもないという状態でありながら,電話の内容はいずれも患者のために重要なものである。私はことの重大性を思ってかなりの期間電話にはなるべく近寄らないでいた。病院の中では非常に色々な専門職種がそれぞれの間でしか通じない言葉を用い,各専門職種が共通に用いる主として医療的専門語があり,また,その病院が独自に用いている言葉があるから,これをマスターするにはどうしても用語集によるオリエンテーションが必要であろう。
私が当面した話の通じない他の場面というのは,ものの考え方,主として患者を現解するための観点の違い,価値観の違いから患者のニードの判断,ひいてはその充足のための看護計画や,それを行う看護行為が異ってくることである。
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