声
実習にあたる看護学生へ
森田 道子
1
1国立福岡中央病院
pp.50-51
発行日 1965年6月1日
Published Date 1965/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913618
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●むじゅん
「学生は学ぶ権利がある」とお思いでしょう。学ぶために実習にきた,まったくその通りです。しかし看護学生の場合,学ぶ権利は特権ではありません。専任の臨床指導ナースがいないからです。私たちナースにはナースの仕事があります。学生は学ばなければならないし受け入れ態勢はなっていないのが現状です。大きなむじゅんです。だと云って放っておくわけにはいきません。看護婦としても,よりよき後輩を育て看護を発展させねばならない。そこで,双方が無理をして歩みより何とかできるだけのことをしているのです。私たちナースは本当にできるだけのことをしています。
そこで学生さんにお願いしたいことは「何でも聞けばいい」「誰かそばにいるから聞けば良い」という安易な他力本願の気持はもってもらいたくありません。つねに自分で学ぶという態度をわすれず,自分で考えわからないことがあったらどんどん質問してください。ナースは誠意をもってお答えするでしょう。
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