Nursing Study
手術棟における空中細菌ならびに殺菌燈の効果
永井 サチエ
1
,
村田 妙子
1
,
檀浦 寿子
1
,
原 邦子
1
1国立療養所福岡東病院付属高等看護学院
pp.102-104
発行日 1967年12月1日
Published Date 1967/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913457
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
外科手術はいろいろな分野においてますます盛んに行なわれるようになってきている。われわれの病院においては,その性格上胸部疾患の手術が大多数をしめているが,肺野の手術は,一般に長時間を要することが多く,それだけ術中感染の機会が多いし,また感染を起こしやすいことが予想される。術中感染については消毒法・滅菌法の発達ならびに種々の抗生物質を含む抗菌薬剤の開発利用によってかなり減少しているが,不測の事態がないというわけではない。その原因としては,いろいろのものが考えられるが,技術以外のものとしては,手術部分に直接間接にふれる器具器材,術者の手,使用される液の滅菌消毒・保存・使用時の注意,および手術室の汚染などが関係すると思われる。この最後の手術室の汚染度を知るひとつの方法としては,空中細菌の状態について調査することが行なわれている。
本院においては,昭和39年4月に手術棟が新設され手術が開始された。われわれはこの手術棟の空中細菌の状態について調査すると共に,手術室に設置されている殺菌燈の効果について実験を行なった。
Copyright © 1967, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.