Japanese
English
条件反射
条件反射の精神神経科臨床への応用
Conditioned reflex applied to clinical psychiatry
白藤 美隆
1
Y. Shirafuji
1
1九大精神科
1Dep't. of Neuro-psychiatry, Kyushu Univ.
pp.393-403
発行日 1959年1月20日
Published Date 1959/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431901682
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1.まえおき
はじめに おことわりしておきますが,題目の条件反射というのはGSRからみた条件反射の意味です。
さて,私がGSRを示標とする人間の条件づけの研究をはじめたのは,神経症理論の重要な要素をなす,無意識的心理過程を,生理学的に検討し,神経症発生の生理学的条件をあきらかにするため,条件反射学的方法は応用できないものかと考えた点にあり1),したがつて,本来,精神神経科臨床への応用を目標にしていたわけです。ところが,いざ,応用的研究にとりかかろうとしますと,それに必要な基礎的研究がすくないために,その方面の研究からはじめなければならなくなり,1953年からとりかかりました。しかし,現在まで,まだ,基礎的研究の領域から,ぬけだすことが出来ずにいます。ですから,ここで,みなさんに,このような題目について,お話をするような研究段階ではないのですが,笠松先生からのおもとめがありましたので,これまでにおこなつてきた基礎的研究の中から,応用面へのいとぐちになりそうな事実をとり上げ,また,すでに,応用の目的をもつてとりかかつている研究について不完全ではありますが,分つている部分だけでもお話をしてみようかと思つたわけです。
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