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特集 研究室で役に立つ新しい試薬
活性制御試薬
蛋白質分解酵素関連試薬
蛋白質分解酵素関連試薬(総論)
Proteases and chemical reagents for the cleavage of peptide bonds
崎山 文夫
1
Fumio Sakiyama
1
1大阪大学蛋白質研究所蛋白質化学構造部門
pp.337-340
発行日 1989年8月15日
Published Date 1989/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905305
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蛋白質を温和な条件で分解するためのもっとも一般的な方法は,プロテアーゼによる分解である。原理的には20種類のアミノ酸に特異性をもつプロテアーゼが準備されておれば,それらを単独あるいは組合わせて使うことによって,目的に応じた分解が可能である。しかし,これまでにいくつかのアミノ酸特異的なプロテアーゼが見出されて実用化されてきたが,まだ思い通りの分解を行える段階には達していない。それでも使用するプロテアーゼと消化条件をうまく選べば,かなりの程度に目的を達成することができる。また,プロテアーゼによる分解法の短所を補う方法として,化学的な分解法の併用も場合によっては有効であろう。要は,当り前のことであるが,蛋白質を分解する目的をはっきりとさせた上で,分解のメディアと蛋白質の性質(予測される性質)をよく理解して分解する方法を選び,分解の条件を設定することである。
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