誌上セミナー 東京看護学セミナー集録・4
人間関係論—心理学的見地から
松村 康平
1
1お茶の水女子大学
pp.25,32-36
発行日 1966年5月1日
Published Date 1966/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912726
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講演の形そのものを民主的に
こういうところで話をする場合ぼくは講演の形っていうのをあまりとらない。講演は,ここに講師がいて,こういう形で話をするので,ここにいる人たちの自発性とか主体性というのがなくなるような性質をもっているからで,今までの講義,看護を学ばれる方でなくても,どこの講義の場合でも,ほとんど皆こういう形で学んでしまう。そういう上から下への流れのなかで勉強すると,どういうことになるかというと,そういう,1つの人間関係のなかで「意識」ができてしまう。そうすると,「主体性」が出てこない。いかに民主的な話をしているつもりであっても,流れ方自体が民主的じゃない。それでこういうところで,例えばバズセッションを,もってみたり,つまり,6人6分間で全員の発言ができるような方法をとったり,それから,全員参加のロールプレーイングなどを必ずすることにしている。
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