医学と看護4月のテーマ
尿路感染の予防—看護上の見地から
成瀬 妙子
1
1聖路加国際病院外科
pp.40-43
発行日 1966年4月1日
Published Date 1966/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912692
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I.尿路感染はどんな場合おこり得るか
尿路感染とは,いずれかの経路によって,起炎細菌が尿路に侵入し感染をおこすことであり,それが症状としてあらわれるには,単に細菌の侵入というだけでなく,被感染者たる患者側にも発病に関しての諸条件があり,それらが相俟って感染をおこすと考えられている。
すでに学んだように,それは全く一様でなく,起炎細菌の種類,感染経路,ならびに宿主側(患者側)の因子などによって,広い範囲に感染の危険が考えられるのであり,そうしたことをよく理解してこそ看護上からの尿路感染予防を計画できる。ことに最近注目されてきているHost parasite Relationshipを念頭にすれば,感染予防の面で私たち看護婦の関与すべき問題が多々あることを認識できるのである。
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