特集 看護婦の勤務と生活の合理化
第4部 生活を豊かにするために
電話を上手に利用するには
所沢 綾子
1
1医学書院
pp.171-172
発行日 1961年6月15日
Published Date 1961/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912575
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〈電話と生活〉
「電話で失礼でございますが……」 親しい間柄でない人に用件の依頼や,あるいは用件についてたずねる場合に,まず私たちはこうした挨拶をするのが常識になつている。しかし,電話を通じて,用をすますことが果たして失礼なことだろうかと考えて見ると,近代社会のビジネスの中に生きている私達のほとんどは,電話という文明の利器を利用することを,決して失礼だとは思っていない。また,電話された相手にとって見ても,電話なら5分で用が足りるところを,本人にわざわざたずねて来られたのでは,10分や20分はかかるのだから,かえつて有難い場合もあるだろう。確かな記憶ではないが,一昨年あたり,ダイヤモンド社が,電話で用件をすますことの是非について,広くアンケートをとつて見たところ,やはり80%が,電話の方がよい,と答えていたようである。しかし,残りの20%はまだ電話では……と思つている人がいるのも事実であるから,「失礼でざこいますが……」という挨拶は,まんがいちの用意のためにも必要な挨拶ということがいえるようである。
その人の仕事の性質によつて,数の差は大分ひらきがあると思うが,私なども,日に20本位の電話を受け,同時に10数本の電話をかけている。
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