特集 昭和39年日本看護協会総会
<ルポルタージュ>岐路に立つ看護界—この結集したエネルギーは何処へ
水野 肇
pp.10-13
発行日 1964年7月1日
Published Date 1964/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912291
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昭和39年度日本看護協会総会は4月の24,25,26の3目間,東京両国の日大講堂を中心に開かれた。参加人員約8000入という空前のもので,25,26,両日にはさしものマンモス講堂も超満員の盛況だった。慢性化した看護婦不足,低賃金,重労働のなかにあって,年々志望者も減り,いわば“岐路に立っている”という一種の危機感が,多数の参加という形になって現われたものと思うが,結果は,問題の「保助看法改正案」をめぐって,論議しただけで,終わってしまった。その論議も本質的なものではなく,運営をめぐって意見が百出,結局は支部に持ち帰って検討するということになったが「まったく3日間は空費された」という会員の声に集約されていたといえよう。
「保健師法案」をめぐる混乱
「保助看法の改正案」は,看護制度改善案として昨年協会本部で立案,協会外の意見も加えて昨年末,協会案として厚生省へ提出した。
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