再び進学コースを考える
進学コースの拡大と,奨学資金の増設を
国立療養所東京病院付属高等看護学院自治会
pp.56
発行日 1964年1月1日
Published Date 1964/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912119
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看護婦の一本化が問題にされている現在,看護協会,厚生省,その他の方面から准看護婦から看護婦への道として種々の案が出されております。一定期間の認定講習を受けたもの,あるいは一定の経験年数を有するもの,または通信教育を受けたものなどに国家試験受験資格を与えるというのでありますが,私たちはこの,あるいは一定の経験年数を有するもの,または通信教育を受けたものなどに国家試験受験資格を与えるというのでありますが,私たちはこれらの案に対してどうしても納得することができません。一本化の目的が複雑な看護制度を整理する意味で行なわれるはずのものにもかかわらず,これらの方法はますます混乱におとしいれてしまうのではないでしょうか。
また重要視しなければならない一つに看護水準の低下が考えられます。医学の進歩を考えますと現行の教育でも満足だとは思えません。それを通信教育や短期間の講習で終わらせてしまうということは,資格を得るための勉強に終わってしまうのではないでしょうか。看護水準の向上をはばむ安易な道はたどらないことが,ひいては看護婦不足を解決する道しるべともなると考えられます。看護婦不足の原因としては10月号で明確な分析をしておられ,また現実の准看護婦諸姉の問題に深い同情と熱意をもってとりくんでおられる(病院長)のを感じて喜ばしく思いました。
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