北から南から
待望の増設はできたが いまでは体重は倍に
pp.68
発行日 1971年11月1日
Published Date 1971/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204261
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"生きる力"を貸して
もともと結核療養所だった米沢市の国立米沢療養所で重症心身障害児施設の増設が決まった。数年前,重症心身障害児をもつ親の切実な訴えに応え,重症心身障害児施設協力会(吉池慶太郎会長)が結成され,44年春同施設が併設,去年はさらに1病棟増設,来春3番めの病棟も完成を予定している。
収容児たちは,ことばも知らず,自分の力で食事をしたり大小便もできない,歩くこともできず寝たきりの者も多い。それだけにやさしい看護が必要。オムツだけで1日3,000枚を洗濯するほど。入浴には2人以上の看護婦さんがかかりっきり。不自由な足で懸命に立ち上がろうとする子供,おぼえたばかりのカタコトをなんとか話そりとする子供—多くの善意に見守られて精いっぱい生ぎている。療養の効果もしだいに上がっているが,ベッドが少ないので恩恵を受けられない子供たちは,まだまだ多い。
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