グラビヤ この子たちに光を
心身障害児問題をめぐって—日本心身障害児協会 島田療育園
pp.5-12
発行日 1963年10月1日
Published Date 1963/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912029
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心身障害児問題は、親や関係者にとっては、以前から切実な問題だったが、これまで不当に放置されてきた感があった。全国で身体不自由児が20万、精薄児が97万人と推定されているにもかかわらず、重症者を対象にした施設は、民間に東京多摩の島田療育園と滋賀のびわこ園の二つしかない。作家の水上勉氏が、手足の不自由な子どもをもつ親の立場から、身体障害児に対する国の施策の貧しさを訴えた、池田総理大臣にあてた公開状は大きな反響をよび、それを読んだ池田首相が閣議で発言し、厚生省に対策の検討を指示するなど、心身障害児問題はようやく真剣に考えられてきた。そこで、島田療育園とびわこ園を訪ね、その実情をさぐってみた。
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