統計
主要伝染病の年次推移
西 真楠
1
1厚生省統計調査部
pp.1
発行日 1963年10月1日
Published Date 1963/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912028
- 有料閲覧
- 文献概要
わが国では,伝染病32種と食中毒の計33種のいずれかの患者と診断した医師は,所定の事項について保健所に届け出ることを義務づけられており,この届け出に基づいて作られた統計が,伝染病および食中毒の統計である。上記33種のうちから赤痢など主要なものについて,罹患率(人口10万対)で年次推移をみたのが上図である。赤痢では年間患者発生のうち6〜9月の発生の占める割合が,かつては約80%であったが,最近では50%以下となり,夏季伝染病とばかり言えなくなった点,また,急性灰白髄炎では昭和36年の生ワクチン一斉投与の効果で昭和37年の患者発生が劇的に減少した点が注目される。なお,今年は特にしょう紅熱が多発する気配をみせている。
Copyright © 1963, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.