グラビヤ
国立がんセンター
pp.5-8
発行日 1963年1月1日
Published Date 1963/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911816
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日本ではいま6分間に1人がガンで死んでいる。年に約9万人。しかもガンは45歳から55歳の間では死亡率第1位である。いわば“働きざかり”がやられ,そのうえ死にぎわの悲惨さは“ガンになったものでなければわからない”といわれている。それでいてガンの本体はまだ手がかりさえつかめず,早期発見→早期治療以外に決め手はない。
そこで,このガンを国家的見地から総合的に取り組もうということになってことしの六月に誕生したのがこの東京・築地の国立がんセンター。総工費20億円で,約9000坪の敷地に病院,研究所が設立され,年度末にはベット450床になる予定。現在のところは医師70人,看護婦150人ではあるが,順次増員されていく。全国的な関心を集めていることもあって,入院は2か月先とウワサされるほどの繁盛ぶりである。
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