講座
患者心理と看護(1)
島崎 敏樹
1
,
松下 ひそか
1
1東京医科歯科大学神経科教室
pp.29-32
発行日 1962年4月15日
Published Date 1962/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911599
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はじめに
健康のときには,病気の存在は遠いものである。病人の治療や看護にあたっている者でさえ,病気というもの,死というものを,ときに自分のものとして考えることがあっても,やがて忘れ,自分のものでなくしてしまう。それだけに,おもい病気にかかるということはまさに重大事なのである。
2,3日の経過で全快するようなものから死をまぬがれないものまでいろいろだが,病気そのものにより身体的障害をこうむるだけでなく,心の状態も健康時のそれとは違ったものにされてしまう。
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