疾病別患者指導講座・1
患者指導の取扱いについて—入院から退院まで
内田 卿子
1
1聖路加国際病院内科
pp.56-59
発行日 1961年12月15日
Published Date 1961/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911533
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世の中の多くの人達は,病院には余り縁がなく,又,健康な時には関心をもたない人が多い様ですが,たまたま身近の人が病院に入院した時に,お見舞いという形で,何となく勝手の違つた病院の中に,おそるおそる入るといつた人が多いのでなかろうかと思います。又,いつも外来に通い慣れている人でも,いざ入院となつて,きちんと四角に作られた病室のベットの前に立つた時に,やはり何とも言えない,圧迫を感じることであろうと考えられますし,病気に対して一層悲観するでしよう。
そこで,入院から退院までの,病院にいる間を家庭と同じ様に,落着いた気持で治療が受けられる様にするためには,その大部分の生活に,直接関係のある医師,看護婦の作る雰囲気がいかに左右するかを,よく知る必要があります。
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