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リウマチ
大島 良雄
1
1東大物療内科
pp.24-28
発行日 1961年5月15日
Published Date 1961/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911329
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リウマチとは何か?
広い意味では筋肉骨骼系のどこかに痛みや硬ばりがある病状に対し,リウマチ性疾患という名前が使われているが,そうなると病気の成因も現状もさまざまな疾患群を,ただひとつの独立した疾患であるかのように誤解されるおそれがあるので,筆者はあまり賛成したくない。広義のリウマチ性疾患中で,病変の主座が関節にあるとみなされる際には関節炎(退行性病変の際には関節症)と呼ばれ,筋または腱,関節の周囲などの結合織に病変の主座がある際には,線維炎(結合織炎,Fibrositis)という名が英米で使われている。後者の中に神経痛を含めている成書もあるが,神経痛は症状の名称であつて,その原因は軟部結合織病変にのみあるわけではないから,これも誤解される懸念の多い分類である。
New Yorkリウマチ協会では関節疾患を次のように分類している。
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