巻頭言
リハビリテーション医学発展の諸条件
大島 良雄
1,2
1埼玉医科大学
2東京大学
pp.177-178
発行日 1974年3月10日
Published Date 1974/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103105
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昭和38年5月のことであった.さる新聞がリハビリテーション特集号を発行した際に「近代医学の谷間」という見出しをつけられて小文をのせたことがある.
理学療法士,作業療法士の養成施設は日本で唯一つ開設されたばかり,日本リハビリテーション医学会はこの年に創立準備をととのえ,翌年第1回の学術講演会を持つという時代であったから,リハビリテーション施設も不足なら,リハ・サービスに必要な専門医も技術者も不足,おまけに技術料を顧慮しない保険制度の下では差額徴集という患者負担をかけなければリハ・サービスをやればやるほどその施設の赤字が増すおそれがあるという有様であった.
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