医学の話題
皮膚粘膜眼症候群,他
T
pp.37
発行日 1959年11月15日
Published Date 1959/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661910961
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6月号にベーチエツト氏病(Behçet氏病)を紹介したが,その補足の意味で“皮膚粘膜眼症候群”をとりあげる。この言葉も最近はよくみかける。欧米では,mucocutaneocus ocular syndromeでその順序でゆけば,粘膜皮膚眼症候群となる。事実,日本でこう呼んでいる人もある。
Behçet氏病と同じく皮膚と粘膜と眼とに症状を示して来る病気の1群であるがいろいろの病気がある。歴史的にみると1876年に,E. Fuchsが,多形滲出性紅斑様の発疹に口腔粘膜と結膜の病変が同一原因であると報告したのが最初といわれている。その後,一寸したちがいをつかまえていくつもの病気が―Stevens-Johnson氏病,Reiter氏病,開口部皮膚・粘膜ビラン症,それにBehçet氏病など―一括されて皮膚粘膜眼症候群ができあがつた。
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