講座
腹痛の訴えの看護〔Ⅱ〕—内科(1)
桂田 君子
1
1東京逓信病院内科
pp.21-24
発行日 1958年9月15日
Published Date 1958/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661910680
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腹痛は消化器疾患のきわめて重要な徴候であり,しばしば最も早期に出現し,しかも腹痛が唯一の症状であることも少くありません。そのような場合,腹痛の訴えのみを手がかりとして適切な看護をしなければなりません。また,腹痛を伴う疾患はできるだけ早い時期に手術を必要とする場合が少くありませんので,医師の不在時とか来診までの間に正しく判断し,内科的応急処置をとらなければならないこともあります。
内科的立場から腹痛の訴えの看護を述べるに先だつて,内科の患者の性格,社会的な背景,年令,疾患の程度などを熟知し,さらに主訴にたいしては,充分な配慮をもつてあたるように再認識したいとおもいます。これら基本的な個々の問題については,すでに幾多の本に詳細に書かれてありますから,ここでは省略します。
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