時の動き
ソ連の政変と平和攻勢,他
奥山 益朗
1
1朝日新聞社
pp.44-45
発行日 1958年6月15日
Published Date 1958/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661910626
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ソ連最高会議(国会に相当する)が3月27日から開かれましたが,その初日にブルガーニン首相が辞任,後任にフルシチヨフ第一書記が任命されました。これでフルシチョフは政府と党の最高指導者を兼ねるという,スターリン流の地位にのぼつたことになります。
プルガーニンがやめるというニユースはもう半年も前からあつたことで,またすでに象徴的立場にタナ上げされてしまつていたこととて,あまり驚くほどのニュースではありませんでした。まず熟柿が落ちたまでのことで,ベリヤの所刑,マレンコフの左遷,反党派の追放やジユーコフ元師の失脚などの場合とはちよつと違います。また,首相辞任後も,国立銀行総裁として入閣しているのですから,予め定められたコースに従つたといつてもいいでしよう。
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