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アイ・バンクと角膜移植について
金島 董子
1
1岡山労災病院
pp.29-34
発行日 1958年3月15日
Published Date 1958/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661910555
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私達岡山労災病院に,眼球銀行が開設されました。後書いたしますが,眼球銀行といいますのは,ただ単に目を集めて供給するだけのものではなく,盲人救済事業や社会教育角膜移植に関する基礎的臨床的研究を行います。こうした機能を有する点で,我々のアイバンクは日本で初めてのテストケースということができます。この手術に成功すれば今までにわが子の顔を見たことのない親が初めて子供の顔を見ることが出来,又一瞬にして失明した人達を暗い廃人同様の生活から救う事も出来るわけです。死後盲人に光明を与える事は人生最後の奉仕であり又その人が一生涯に為し得た総ての人類への貢献にも増して大いなるものであります。私達のアイバンクの歴史は半年にも及びませんが米国のシステムを取り入れてしだいに発展しつつありますのでここに紹介いたします。
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