時の動き
人工衞星と今後の世界
奧山 益朗
1
1朝日新聞
pp.50-51
発行日 1957年12月15日
Published Date 1957/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661910501
- 有料閲覧
- 文献概要
いまわれわれは大きな歴史上の移りかわりの時期にいるといえます。もし,将来の歴史書を見ることができたとしたら,恐らく1957年10月4日は,それまでの時代と次の時代(宇宙時代)との境目として,特別大きい活字で印刷されていることでしよう。
有史以来,人類は地球という遊星にしばりつけられた動物でした。空を飛ぶことは出来ても,それは地表上のわずかの空気の戸を征服したにすぎませんでした。しかし,いまや人類が地表から抜け出ることの出来る,いわば宇宙時代の黎明に到達したのです。
Copyright © 1957, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.