医学の話題
ユマ・スマックの声,他
pp.52-53
発行日 1957年12月15日
Published Date 1957/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661910502
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最近,ブロードウエイで圧倒的な人気を呼んだ,ユマ・スマツクという女性歌手が日本にやつて来る話がある。女性歌手とはいつてもこの人の歌う声からだけでは,男か女か一寸わかりかねる人が多いということであり,現にキヤピトルから売り出されたレコード〃インカの歌〃でも,これがたつた1人の歌手とは到底信じられないという評判をとつている。
男の声と女の声では,普通の話し声で大体オクターブの差があり,この差は主として声帯の長さの差によものとされるている。(日本人の平均:男12.5mm,女9.4mm)子供の間は男女とも大体同じ声の調子だが10歳から15歳,所謂〃声がわり〃の時期に男の子の方は喉頭の成長とともに声帯が急にのびて声の調子が1オクターブ下る。これに対し女の子も喉頭は成長するのだが,主に縦にのびるので声帯自身の変化は比較的少く,声がわりも目立たない。
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