講座
病院と色彩
木村 俊夫
1
1茨城大
pp.34-40
発行日 1956年10月15日
Published Date 1956/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661910193
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1.色彩調節の始まりと病院
色彩調節という言葉が最近頻りに使われていますが,皆さんはそれがどういうことだか御存知でしようか。多分既に知つておられることゝは思いますが,一応念のために説明しておきましよう。即ち,色彩調節とは建物・乗物・調度品・機械・器具等々を,それらが本来持つている生活上の意義とか機能とかを充分に発揮し得るように,それに適した色彩の性質や機能を選んで,組織的に配色することである,とでも申しておきましようか。
このような色調節の技術が何時頃からどのようにして発達して来たか,ということを述べますと,自然に主題の“病院と色彩”の本質的の関係に触れるのです。そこで暫くの間,歴史的回顧に耽けることにしまよう。
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