研究と報告
病院の色彩環境に関する調査
半田 晃子
1
,
中山 栄純
1
,
佐藤 千史
1
1東京医科歯科大学医学部保健衛生学科健康科
pp.791-793
発行日 1996年8月1日
Published Date 1996/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901895
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
患者をとりまく環境要因の一つである色彩環境に注目し,病院で実際にどのような色彩が使われているのか,積極的な色彩利用が行われているのか,を調べるために東京都23区内の総合病院(89病院)を対象に実態調査を行った.さらにそれらの色彩はどのような決め方がされているのかを調べるために,全国の総合病院から無作為に抽出した109病院の病院長を対象としてアンケート調査を行った.
基調色については,外来および病室ではベージュが,リネン類では白が多く使用されており,病院の色彩は,ベージュを主とした「白っぽい色」を基調として構成されていた.しかし,病棟ごとに基調色を分けるなどの色彩利用を行っている病院は少なかった.また,アンケート調査で,「患者の意向を取り入れて色彩を決めている」という回答は0%であった.一方,「どのように決められているのかわからない」という回答が21.7%あった.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.