講座
看護婦論
森 幹郞
1
1国立癩療養所邑久光明園
pp.14-21
発行日 1956年9月15日
Published Date 1956/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661910175
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国立ライ療養所は管理機構から云うと所長の下に庶務課,医務課がある。この両課の中,庶務課の方が優位していることなど,今日までのライ療養所の性格をよく表わしている。之に対して結核療養所などでは医務課の方が優位しているが,之は一方が融離収容を主にしたものであり,他方が治療を主にしたものであるからであろう。さて,職員論と仰々しくうたつたが,療養所の職員は凡て右の両課の中の何れかに属する。庶務課は更に庶務係,会計係,患者係,調度係,物品係,食糧係,技術係等に分れ,技術係職員の外は全部,事務職員(厚生事務官,雇員,傭人等)である。
一方,医務課は医務係と看護係と薬剤係とに分れ,医師,歯科医師,薬剤師,看護婦,看護手,看護助手,雑仕婦等を主なる構成員としている。本稿に於て私は右の中の看護婦について,その職員論を展開していきたい。その中には準看護婦,生徒をも含む。先ず看護婦論を展開するに当つて私は後に述べるような3つの質問を試みた。
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