講座
病院の旧体制・新体制—人格を尊重する病院の提唱
千種 峯藏
1
1関東信越医務出張所
pp.18-21
発行日 1956年1月15日
Published Date 1956/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661910032
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旧体制と新体制との対立は,何時の時代にもある。おそらく,人間社会のある限りは,続くものであろう。それは,人間の理想を追う姿だからである。ところが,現在という断面に於てどこまでが旧体制で,どこからが新体制かということになると,話が少し面倒になる。
終戦後,アメリカの指導と影響によつて,わが国の病院が,その面目を改めつゝあることは事実である。看護業務の面に於ては,アメリカの合理性が,特に活溌に取入れられて従つて,改善の実績も顕著である。総婦長制度の確立と運営への参加,三交替制の実施,附添嬬の廃止,中央材料室の設置,中央受付の実施,等々は何れも之を実証するものである。
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