2頁の知識
咀嚼(そしやく)
杉 靖三郞
1
1教育大学
pp.24-25
発行日 1955年8月15日
Published Date 1955/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661909889
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口にとり入れられた食物は,唇・頬・舌の運動によつて,上下の歯の間にもちきたされ,下顎の上下左右の運動によつて,唾液と混ぜられながら,細かく砕かれて,食塊になるのです。この食塊をつくる運動を,咀嚼(そしやく)といいます。
そしやくするときには,下顎は,両側の咬筋,側頭筋,内翼状筋によつてひきあげられるのですが,下顎を下げるのは,自己の重さ,二腹前筋,顎舌骨筋,頤舌骨筋による働きによるのです。また,両側の外翼状筋によつて,前方に動かされ,右側の外翼状筋によつて左方へ,左側のものでは右側に動かされます。そのほか,頸の筋や肩の筋などもはたらきます。
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