ヒューマンバイオロジー--臨床への展開 体外受精
体験を語る
子宮内受精から体外受精,そしで配偶子卵管内移植へ
井上 正人
1
Masato Inoue
1
1東海大学医学部産婦人科教室
pp.802-803
発行日 1985年10月10日
Published Date 1985/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207262
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東海大学病院産婦人科では,御承知のように卵管性不妊に対して積極的にmicrosurgeryを行っている。microsurgeryの導入により卵管形成術の予後はたしかに改善されてきた。しかしわれわれが取り扱う卵管性不妊の多くは,microsurgeryでも妊娠しない,あるいは手術の適応とすらならない高度の卵管機能障害である。
このような患者に対する画期的な治療法として体外受精が1979年,はなばなしく登場した。試験管ベビー"ルイーズ"の誕生である。以来,体外受精はまたたくまに世界中に広がり,不妊の治療法としての地位を確立していった。
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