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看護重宝事典(31)—冷蔵庫と冷房装置
沼畑 金四郞
1
1東京文化短大
pp.192-198
発行日 1954年10月15日
Published Date 1954/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661909679
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冷蔵庫の必要
鮮度の失われた食品類は味わいも栄養も共におちるもので,殊に食慾のない病人にとつてはこれは不利であり,時には不衞生となり勝ちで,特に注意が必要である。大体食品類の鮮度を維持するためには攝氏10°以下に保つべきで,多くの食品の変質腐敗の温度は10℃以上40℃以下,そのうちでも20〜30℃が最も烈いので真夏の食物は無論であるが,食品の新鮮と完全保存を望むにはやはり1年を通じて冷藏庫の利用が必要である。
殊に氷利用の患者の場合は氷の貯藏保存にも亦,冷藏庫の利用が必要であろう。但しこの冷藏庫にも種類により特徴があり,更に同種のものでも良否があるから,これらの特徴をよく知つて使用する必要がある。
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