講座
胸廓成形術後の看護法
加納 保之
,
野崎 正彦
pp.93-99
発行日 1954年10月15日
Published Date 1954/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661909666
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胸廓成形術後の看護法
胸廓成形術は,肺結核に対する独立した治療法として尚重要である。また肺切除のあとで肋膜腔を狭めるために胸廓成形術が追加されることも屡々ある。勿論この場合は肺切除術の後療法として行われるもので,前者とは意義も異り,その術式も若干異る場合もあるが,胸廓成形術としての共通点も多いので,その後療法について併せて述べる。
胸廓成形術そのものゝ直接的影響は大体術後1カ月で消失する。従つてその間の看護は胸廓成形術の直接的な危険をなくするために重要で厳格な医学的指示熱意ある慣れた看護が必要である。胸廓成形術は過大な侵襲と術後胸の壁の奇異呼吸運動を避ける為に,数次に分割して行われるのが普通である。
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