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特集 胸廓成形術後の妊娠
胸廓成形術後の妊娠
Pregnancy following thoracoplasty
藤森 速水
1
Hayami Fujimori
1
1大阪市立大学医学部産婦人科学教室
pp.373-379
発行日 1956年6月10日
Published Date 1956/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201372
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緒言
「妊娠と肺結核」の問題に関しては既に古くから理論的,臨牀的に検討されているが,近時,肺結核に対する外科的療法の進歩と抗結核剤の普及に伴い,これら両種療法を妊娠に関連した肺結核に施行するに際して如何なる注意が必要であるか,その副作用如何,即ちその適応と禁忌に関して産婦入科医と結核専門医との間に注意が喚起されつつある。然し乍ら,この間の消息に関しては未だ詳細な実験的研究は尠く,主として臨牀的統計結果から類推して,或程度の結論と治療方針を樹てているに過ぎない。本論文に於ては胸廓成形術後の妊娠に就いて諸家の見解と著者自身の卑見を述べて見度いと思うが,胸廓成形術は肺結核に対する外科的手術の1種であつて,その奏効機序や副作用等に関しては他の種の肺虚脱療法,(就中人工気胸療法,横隔膜神経麻痺術)肺葉切除術,肺部分切除術,肺切除術等に於けると若干の類似点を有する故,本論文に於いても胸廓成形術のみに限局せず他種の肺虚脱療法にも言及して,読者の理解に便ならしめる事を諒承願い度い。
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