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看護重宝事典(25)—衣類の手入れ
沼畑 金四郞
1
1青山学院短大
pp.59-64
発行日 1954年2月15日
Published Date 1954/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661909514
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刷毛かけと乾燥
衣類の日常の手入れとして勧めたいことは刷毛かけと乾燥である。織物組織の中にはゴミ,ホコリ,土砂,黴類の胞子,その他細菌等がひどくもぐり込んでいるものである。そしてこれらは不衞生なばかりでなく,そのまゝでも地質に害を与えるが,又濕気がこれに加わると,無機質のあるものは酸性,あるものはアルカリ性を呈して布の地質や色合を著しく損ねるものである。
帽子外套などのゴミホコリのかゝるものはそれで,外出先から帰宅後すぐ刷毛かけをするだけでももちが大いに違うものである。襟や肩等がフケでよごれると特に変色や地質の痛みも甚しいものである。土砂は色々な硅酸塩類を含むために,これらが水分と共同すると色々と衣類の地質色合に影響を与えるものである。
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