特集 患者を樂にするために
外科
恢復期の諸問題
pp.41-47
発行日 1952年12月1日
Published Date 1952/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661907186
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柴田 それでは,こんどは整科外科の方からいろいろお聞きしたいと思うんですけれども,どうしても恢復期が長くなりますね。そういうときの患者の苦痛というものは相當大きいんじやないかと思うんですが,入院期が長いというようなことで經濟的な問題もあるでしよう。
鈴木 ギプスを巻かれた患者さんは割合と簡單です。患部が固定されて居りますから痛みもありませんしBedの上で或る程度までは自分の生活が出來ますので安心感があります。唯とにかく退窟らしいです。經濟的に困る方はギプス巻きをすれば退院して頂きますが,突發的に受傷して入院する場合が多いので,何時も悩まされて居ります。とにかく首を吊られたり手や足を引張られたりしますがそういうことが苦痛らしくたまらない氣持になるらしいです。本當に痛いというよりも牽引していることが苦痛で訴えが出てきますからそういうときにどういうふうに慰めたらいいでしよう。
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