ドイツ便り
チユリツヒ小兒病院
岩橋 澄江
,
岩瀨 恭子
pp.41-43
発行日 1952年9月15日
Published Date 1952/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661907137
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今回は,我が國に於ては殘念乍らその創立を見ていない小兒病院について,殊に小兒科領域に於てその名を忘れる事の出來ないフエール(Feer)教授の居られたチユリツヒ小兒病院(Kinderspital Zürich)の事をを知らせ致しましよう。
當院は今から約80年前或る人の醫師がその早逝した夫人の追悼のために寄附した50萬フランを基にして約30のベツトをもつて開院されました。其の後更に州民,州及び市當局の後援を得て増築,現在ではベツト數400スイスにおける有數な小兒病院の一つとなつております。1911年より1929年まで在職したフエール教授のあとをうけて現在は小兒科學の權威者フアンコーニ(Fanconi)教授がすでに20年以上も院長として活躍しております。當院はなおチユリツヒ大學醫學部の小兒科實習病院ともなつておりますので,ポリクリ,クリニツクはすべてここで行われるようになつております。
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