発行日 1952年7月15日
Published Date 1952/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661907085
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今から5年前といえば,昭和22年ですから終戰後まる2年,すれ違う進駐軍の兵隊さんとも笑顏を交すほどのゆとりが出來た頃でした。其の頃から更にさかのぼつて1年餘り,獨自性のない日本の看護制度を改善すべく代表者達の手によつてもみにもんで出來上つた新しい畫企的な制度は,「保健婦助産婦看護婦令」として,22年7月3日産聲を高らかにあげ,關係者は胸をふくらませ,顔を輝やし乍ら新たな決意にしつかり立つ準備をととのえたのでした。政令が公布され,直ちに實施にうつされたものは,學校養成所に關する部分だけでしたので22年4月の入學生から適用する事として,いくつかの學校養成所は直ちに足並を揃え,高等女學校卒業者を新入學生として迎え出發をはじめました。そして翌年7月30日政令は法律となりそれから2年後の25年9月1日からは看護婦に關する全部,翌年の26年9月1日からは保健婦と助産婦に關する全部に亙つて法律が實施されるようになつたのですから,嚴密にいえば全面的に新制度になつてからはまだ1年というところなので5年の歩みをつずけて來たのは實に看護教育の分野であつたわけです。
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