醫學のあゆみ・11
ゴナドトロビン
杉 靖三郞
pp.21
発行日 1952年6月15日
Published Date 1952/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661907071
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ゴナドトロピン(Gonadotropin)は性腺を刺戟するホルモンで,下垂體および胎盤からつくられる。下垂體性ゴナドトロピンは,下垂體エキス,月經閉止または去勢した婦人,正常の男女の血液または尿などから得られる。また胎盤性ゴナドトロピンは,胎盤の絨毛および妊娠馬の血液中からとれる。
性腺の機能と全身の元氣とは關係のあるもので,老衰した動物に性腺のエキスを與えると元氣が恢復することが認められている。そして人間でもスタイナッハ(Steinach)やヴオロノフ(Voronoff)の實驗によつて,性腺の機能の増進が,若返りと關係のあることが知られている。
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