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愛と祈りに徹した谷崎よしのさん
pp.38-39
発行日 1952年5月15日
Published Date 1952/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661907056
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軍港として世界に歌われた吳の港も戰終り海靜まれる今は寂として消え失せ,外廊の一部が昔を語る如く殘るのみとなり,之に附屬した共濟病院も半燒し淋しい面影をうつして二河川の流れをきいている。
然しここに今も尚昔のままに,生き生きと,誰の胸にも明るく燈をつける谷崎よしの總婦長の現存を見ることは限りないよるこびであり,女史こそ私共看護婦の崇拜する「ナイチンゲール」ではないだろうか。想えば女史は明治39年4月以來みとのり道を一筋に,愛と祈りに徹した高潔な生活を續けて來た人である。
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