臨床外科交見室
手術は祈りである
山根 正隆
1
1香川県立中央病院外科
pp.1582
発行日 1997年12月20日
Published Date 1997/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903059
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1968年岡山大学第2外科教室に入局し,当時の砂田輝武教授に師事し,外科医の心構えを教わった.
「外科医は患者に傷をつけることによって,病気を治すが故に大きな責任を負わされている.メスを使って人間のからだを傷つける治療上の特権を持っているが,それには必ず義務と責任を負わなければならない.外科医は,医学の基礎知識を十分に持つことは当然であるが,同時に人問性がなければならない.患者を理解し,愛する気持ちを持たねばならない.医師である前に「誠」の心を持った人間であれ,誠とはまごころであり,私欲を離れ,まじめにしかも全力を傾けて物事に対する心である」と盛んに言われていた.
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