名詩鑑賞
小唄—ハイネ生田春月譯
長谷川 泉
pp.60-61
発行日 1951年2月15日
Published Date 1951/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906812
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ゲーテと共にならび稱ぜられる,ドイツの抒情詩人ハイネの名前によつてうかびあがつてくるイメージは,おそらく有名なローレライの流れと,あの胸にしみいる歌曲であろう。「なじかはしらねど心わびて昔のつたえはそぞろ身にしむ」ではじまるローレライのメロデイは日本においても人口にかいしやしている點では,第一級であろう。「ローレライ」の詩は「歌の本」におさめられている「歸郷」の詩群のなかの一つである。
生田春月の譯出は平明で意味がよくわかる。譯は次のとおりである。
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