発行日 1951年1月15日
Published Date 1951/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906784
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PASの使用は比較的新しいが,その投與にょる事故が報告されている。はじめには主として消化管障碍が見出されたが,これは治療を繼續するのには大した障碍とはならなかつた。しかしその後あらわれたのは,プロトロンビンの消失による出血性疾状で凝固時間が延長される。この際PASこの投與を中止し,ビタミンKを與えたとろ凝固時間は元にかえつた。18名の婦人でPAS治療で,治療のはじめから月經過多が見られた。凝固時間はいずれも2〜3倍以上にのびていた(Dufourtt),しかし出血時間には變化はなかつたが,Rumpel-Leede反應は大部分において陽性であつた。また月經閉止の婦人では月經が再來した。
このような凝固時間の變化からPASを與えるときには前もつてビタミンKを與えることをすすめている。
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