産科學

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　緒言

　健全なる國家の建設は健康なる第2國民の育成に依るは言を俟たない。誰も培はない野邊の草花でも春が來れば暖い太陽の光と土壤の濕りとによつて花も咲き實も結ぶものである。然しながら立派な花や實を得んと思へば種子を選び，風雨にも心して培養しなければならぬ。世の健康優良兒を觀るに總べて健康なる母體から生れ，然も出生當時から既に良く成熟して居るのである。